アルコール分解時間・濃度
計算シミュレーション

High-Precision Alcohol Calculator (Japan Edition)

⚠️ 【免責事項】

本サイトの計算結果はあくまで目安であり、法的効力を持ちません。
体調、食事、遺伝的体質により、実際の数値は計算結果より高くなる可能性があります。
本結果を飲酒運転の判断基準には絶対に使用せず、参考情報としてご利用ください。
「飲んだら乗るな」を徹底してください。

1. 飲酒運転の行政処分基準

道路交通法第65条および施行令第44条の3に基づきます。

① 酒気帯び運転

  • 0.15 mg/L 以上: 免許停止 (90日)、違反点数 13点
  • 0.25 mg/L 以上: 免許取消 (欠格 2年)、違反点数 25点
  • 刑事罰: 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

② 酒酔い運転 (数値不問)

  • 定義: 直線の上を歩けない等、正常な運転ができない状態
  • 処分: 免許取消 (欠格 3年)、違反点数 35点
  • 刑事罰: 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
2. ウィドマーク公式とは?

1930年代にスウェーデンの生理学者ウィドマーク(Widmark)が考案した計算式です。 摂取したアルコール量、体重、性別、経過時間から、「その当時の血中アルコール濃度」を理論的に逆算(推定)するために、現在も捜査や裁判の実務で広く使用されています。

C = A / (W × r) - (β × t)

(C:濃度, A:アルコール量, W:体重, r:体内分布係数, β:分解速度, t:時間)

3. 本サイトの計算ロジックについて

① 従来の推定方式 (広範囲)

複数の文献データを参考に、個人差を最大限に考慮した広い変動幅を用いて計算します。特に、被疑者に有利な(アルコールが低く算出される)係数も含めた範囲を示します。

  • 係数 r: 0.6 ~ 0.96 (範囲)
  • 分解率 β: 0.11 ~ 0.19 (範囲)

② 最適化された方式 (日本人平均)

最新の研究に基づき、日本人の体型(BMI)や遺伝的体質(お酒への強さ)により適合すると考えられるパラメータを用いて、より現実に即した範囲を計算します。

  • 係数 r: BMIに基づき個別計算 (Forrest法)
  • 分解率 β: 体質(フラッシング反応)により調整

参考文献:山口県医師会報 第1887号, 警察署における交通捜査ハンドブック, 法医学の実際と研究 32巻 等

4. アルコール分解体質と遺伝子について

日本人の約40%は、遺伝的にアルコールを分解する酵素(ALDH2)の働きが弱い、または欠損していると言われています。

「アジアン・フラッシュ(Asian Flushing)」と呼ばれる現象で、少量の飲酒で顔が赤くなるのが特徴です。この体質の人は、通常の人よりもアルコールの分解速度が著しく遅くなります。

本計算機での判定方法

本計算機では、Yokoyamaらの研究に基づくスクリーニング手法を採用し、現在の反応だけでなく「飲み始めた頃(過去)の反応」も考慮して体質を判定します。

  • ALDH2欠損型 (お酒に弱い): 分解速度 β を遅めに設定 (0.11)
  • ALDH2活性型 (お酒に強い): 分解速度 β を標準に設定 (0.15)

※ 耐性がついて現在赤くならなくても、遺伝的な分解能力は変わりません。